29.ガレッジセールで僕のモウフが… |
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29.ガレッジセールで僕のモウフが…
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もうすぐ春?と思っていたら寒い。今日のネコ達は公園にいた。 「タマちゃん、寒いわね。でも陽の当たるところは、ちょっとは暖かいわよ。」 タマがシロちゃんのいるところへやってきた。レオンやみんなも後ろから陽のさす場所へ集まってきた。 「タマ、シロちゃん今日はこの公園で何か始まるみたいだよ。」 レオンが声をかけた。人が続々と集まっている。 「何だ?どこかへ逃げたほうがいいんじゃないのか。」 タマは草の陰から覗いた。 「大丈夫よ、私達には何もしないわよ。」 シロちゃんが言った。するとレオンが、 「家で聞いてたんだけど、ガレッジセールをするらしいよ。」 「ガレッジセールって何?」 「シロちゃん、ガレッジセールっていうのは、人が家で使える物で使わなくなった物等を、欲しい人に安く売ったりするんだ。 「へ~」 『何だか人間って…』タマが考えているとシロちゃんが言った。 「そう言えば昨日、小太郎とママが話してたわ。遊ばない綺麗なオモチャをあげるとか…。」 「あっ、タエちゃんだ。」 タマはタエちゃんとお母さんの姿を見つけた。 「何だ、何を持っているにゃ。」 あれは、毛布…僕のくれたら毛布じゃないか!? 「タマちゃんどうしたの?」 「シロちゃんあれ。」 「タエちゃんも来てるのね。キッチン用品や雑貨、布団類等が見えるわね。」 「あれだよ、あの毛布は僕の毛布じゃないか?」 タマは怒りながら言った。 「そんな、せっかくくれたら毛布を他の人にあげるわけないじゃない。」 シロちゃんは思った。遊びに行ったときに干してあったあのフカフカの毛布、あんな色だったかしら…。 「あれば僕の…。」 タマは、やはり人は信用ならないとあらためて思った。 「タマちゃん、落ち着いて!毛布の色が違うような気がするよ。」 シロちゃんは慌てた。 |
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